毎年夏になると、手軽に涼をとれる便利グッズが
いろいろと売られますが、高齢者の方もこのような
便利な涼感グッズを、積極的に利用すると良いですね。
特に高齢者におすすめなのが、熱中症計です。
いろいろな形のものが売られていますが
こちらのものは、温度、湿度と共に
熱中症の危険度を示す指数が厳重警戒に
なるとアラームで知らせてくれます。
目で見てわかるものが、使いやすいと思います。
他にも、外出の時に衣類に吹きかけるだけで
涼しさを感じられるスプレーや
触ると冷たく感じる「接触冷感素材」のシーツなど
毎日の生活の中で上手に取り入れて
酷暑を乗り切って、涼しい秋を待ちましょう。
で、ここで終わってしまうと熱中症の予防について
まだ何も書いていないので、ここからは高齢者の
熱中症を普段の生活の中から予防する方法を
書いていきます。
熱中症になる時に、筋肉量と体の活動量が大きく
関わってきています。
筋肉というのは「第二の心臓」とも言われていますが
血液の運搬の他にも水分の貯蔵庫の役目も
になっています。
でも悲しいことに、筋肉も運動量も年齢とともに
みるみるうちに劣ってきますし、それを実感できます。
そこでこの筋肉、運動量の減少をできるだけ少なくして
暑さに負けない体を作る方法が考えられました。
「インターバル速歩」といいます。
簡単に説明しますと、自分が「ちょっときつい」と感じる運動を
一日15~30分、週に4日以上行うと筋肉がついて
血液量も増やすことができるというものです。
ただ高齢者の場合は個人差も大きいので
たとえ15分の運動でもきついと感じる方は
3分速く歩いた後は、3分ゆっくり歩く。
これを5セット(合計30分)繰り返すだけでも
良いそうです。
同じ30分でも、ただ30分ゆっくり歩いただけでは
筋肉は付きませんが、インターバル速歩で強弱を
付けた歩き方をするだけで、続けていくと
確実に効果が上がるといわれています。
それからもう一つ大切なことは、運動した後の水分補給です。
歩いた後の1時間以内にスポーツ飲料などではなく
牛乳をコップ1杯飲むと良いそうです。
運動した後の筋肉は、たんぱく質と糖質を必要と
しているので、牛乳の栄養バランスがこの二つを満たしている
からだそうです。
熱中症の予防だけでなく、体力も付けて成人病の
予防、肥満解消にも効果があると思います。
朝晩の涼しい時間帯に「インターバル速歩」を
実践してみませんか?
詳しいやり方はこちらのサイトに動画付きでありますので
参考にしてください。
寝る前の水分摂取を習慣に
もう一つ熱中症予防に大切なものが、質の良い眠りです。
夜中に何度も起きたり、朝早い時間に目が覚めたりと
高齢者になると、どうしても眠りが浅く、短くなりがちです。
これから熱帯夜が続いたり、日の出の時間が早くなると
特に起こりがちです。
寝ている間の発汗量も、夏には500~1000CCに
増えると言われています。
高齢になると暑さに鈍感になる傾向が見られて
夏でも長袖のパジャマや厚手の布団で眠ったりしている人も
少なくないそうです。
そうなると余計に寝ている間に汗で水分が失われてしまい
自覚症状もないために熱中症になる可能性もあります。
高齢者の方は「寝る前にコップ1杯の水分を取る」ようにして
枕元にも目が覚めた時にいつでも飲めるように
ペットボトルのお水を常備しておくことをおすすめします。
昼寝は認知症の発症リスクを軽減させる?
夜の睡眠の質が熱中症の予防に
大きく関係していることが分かりましたが
昼食後の昼寝は認知症の発症リスクを五分の一に
軽減させる、というデータもあります。
昼寝の時間は20~30分。
1時間以上だと逆効果だと言われています。
体力の回復の効果があり、習慣化していくと
良いことが起こりそうですね。